ありえねぇっつ〜の!

かくして、樹の受験勉強が始まった。「勉強しなさいよ〜。」とか、言わなくてよくなったのが、何より楽。もちろんそんな声掛けで勉強したためしはなかったんだけど、言わずにはいられなかった。
でも変。あれのどこが勉強なんだろう?樹の部屋からは、夜じゅう大音響が鳴り響く。ラキ☆スタだったりバンプだったり、、、。だあれも覗いてはダメって言われているので、実態は分からない。多分開けたら最後、鶴になって飛んで行くタグイだろう。
そんな勉強法も有り得ないし、そんな爆音の中であっさり眠りに就く私もパパも香夏子も、ありえねぇっつ〜の!これで志望校合格が果たせたら、ゼッタイ本書けるし。
樹は小さい頃から、いろんな意味で音を楽しむ子だった。そんなこともあって、伯父さんからもらったオーディオセットを一人占めしている。「ホントにいいものもらったワー」といつも言っている。
それで勉強出来るんだから、本当にいいものもらったワ〜。