竜のぬけがら、降る。

春休みに入った香夏子とまひるちゃんとみなみちゃんが、庭で水風船のキャッチボールをしていた。いつ割れて水が飛び散るか分からない水風船キャッチは スリリング アンド エキサイティング ♡
その時、香夏子が「なにあれ!」と言って、空を見上げた。大きな20mもありそうな白い長いものが空から降りてくる。それは天の羽衣のようでひらりひらりと優雅に、地上を目指していた。上空に飛行物体は無く、風も無く不思議な感じがした。
「見に行こう!」
子供たちは落下地点目指して一斉に走り出した。道路が入り組んだ住宅街では、探せなかったようで、帰ってきた子供たちの話では、あれは竜のぬけがらだったって。うまいこと言うなあ。確かにあれが天の羽衣だったら天女ってどんだけおっきいいんだって思うけど、竜の大きさなら納得。啓蟄も過ぎて、竜も一皮剥けて高い空めざしているのかな。